真昼の情事/官能小説

  賄い付き下宿

                        蛭野譲二

   23.バスルーム・チェック


  
 翌日は、午前中から風呂場のヒビ割れを補修した。

 本格的な修理じゃないんで、シリコン系の接着剤を目地の上に塗り込むくらいのことだが、一応丁寧にやった。

 場所によっては、テープを張って接着剤が汚く付かないように気をつかったりした。

 DIYショップには、素人が使うには丁度良いようなヘラも売ってたから、思ったよりきれいに仕上がった。

 出来栄えを見て綾さんも喜んでくれた。


 夕食直後、俺は行動を開始した。

 「綾さん、もうそろそろ接着剤も固まっただろうから、お風呂使えると思いますよ」。

 「あら、そう。じゃあ、沸かしてこようかな」。

 前の日は、綾さんも風呂に入っていないはずだから、言えば絶対に風呂を沸かすと思ってた。案の定だ。

 綾さんは、俺に母乳も飲ませずに下に降りて行った。


 「お風呂、沸いたからどうぞ」。

 三十分ほどして、二階の部屋に居た俺に声をかけてくれた。

 「せっかく苦労して修繕してくれたんだから、まずは駿くんが入って」。

 「いえ、僕は単なる下宿人ですから、持ち主である綾さんが一番湯に浸かってくださいよ」。

 ここは社交辞令的に俺はそういったんだ。これもちょっとした賭けでもあったんだが。

 「でもー」。

 綾さんは、何か迷ってるようだった。

 このときは、てっきり綾さんの性格からくる遠慮だと思っていたのだが、「じゃあ、お先に」なんていわれたら狙いは消え失せるところだった。

 「じゃあ、こうしましょうよ。一緒に入るっていうのは、どうですか?」。

 パッと綾さんの顔がピンクに染まる。

 「またー、何、変なこと言ってるの」。

 そうは言いながらも顔は笑っていた。

 こうなれば押しの一手だ。

 「修理がちゃんと出来てるか二人で確かめましょうよ。それに綾さんに背中流してもらったら最高なんだけどなー」。

 「背中くらい流してあげるけど、やっぱり恥ずかしいなー」。

 「気にしない、気にしない。絶対変なことしませんからー」。

 この一言は大ウソだ。でも、それが功を奏したのか、綾さんもその気になってくれた。

 「じゃあ、入ろうかしら」。

 「わーい、綾さんとお風呂だー」。

 ここは変に神妙にならないように、ガキっぽくおどけてみせておいた。


 一応タオルを持って下に降りた。

 居間に居た綾さんは、まだちょっと迷ってるようだった。

 「もう綾さんの秘密、知っちゃってますから、驚いたりしませんよ」。

 「そうね、わかったわ。でも先に入ってて。直ぐに行くから」。

 夫婦でもないのに一緒に脱衣所で服を脱ぐのには、やっぱり抵抗があったんだろう。

 一抹の不安もあったが、もうこれ以上駄目押しは利かない。ここは俺が先に入るしかなかった。

 脱衣所で手早く服を脱ぐと、風呂場に入った。

 一応、修復したタイルの所に湯をかけてみたりして、完全に大丈夫かどうかチェックしてみた。気の付くようなミスはなかった。

 湯舟に浸かっていると、脱衣所の方で物音がした。

 曇りガラス越しに綾さんの姿がぼんやりと見える。

 服を脱いでるようだった。

 俺の愚息は早くも頭をもたげ始めていた。

 「入っていいかしら?」。

 「あっ、どうぞー」。

 扉が開くと全裸の綾さんの姿が目に入った。

 髪をアップに留めて、手で胸と股間を軽く隠すようにしている。

 その控えめな仕草が、えらく色っぽい。

 「そんなに見つめないで。オバさんと言えども、恥ずかしいんだから」。

 全裸の綾さんを見るのが初めてだったんで、もっと見ていたかったが、そう言われたら一旦は引くしかなかった。俺は少し大げさに横を向いた。

 「オバさんだなんて、とんでもないですよ。綾さんとお風呂に入れるなんて夢のようですよ」。

 「まあ、お世辞でも嬉しいわ」。

 ザブンと湯舟に洗面器が入れられた。

 ザザーッと綾さんが湯を浴びていた。

 「先に洗う?」。

 「あっ、ええ」。

 「じゃあ、ちょっとお湯に浸からせて。その間に身体洗ってて。背中と頭は、やってあげるから」。

 俺は、もうピンピンになっていた息子を押さえつけながら洗い場に出たが、横から見ていた綾さんにはバレバレだったと思う。

 一先ずは、スポンジを借りて自分で身体を洗い始めた。

 一物の辺りは少し念入りに洗って、足までをほぼ洗い終わった。

 「さっ、スポンジ貸して」。

 まだ湯舟に浸かったままの綾さんが声をかけてきた。

 スポンジを受け取るとそのままの位置から腕を伸ばして、背中を摺り始めてくれた。

 ただ、ここの洗い場は、けっこう広いんで、綾さんは随分と身体を乗り出すようにしていた。

 鏡に映っていた綾さんのオッパイが激しくバウンドしていたのは豪快だった。

 「さあ、一旦流してあげる。次は頭ね」。

 言うと綾さんが湯船から出て、シャワーのヘッドに手をかける。

 鏡にはちょうど綾さんの股間が映る位置だ。

 ほんの少し膨らんだ下腹のさらに下に少女のような一本筋のワレメが見えた。三十過ぎの女盛りとは思えない初々しさで、心が躍る。

 俺は何とか理由をつけて綾さんのアソコを弄くれないかと考え始めていた。

 シャワーで背中を流してもらった後、頭を洗ってくれていた。

 綾さんの優しい指使いで頭を擦られるのは、とても気持ちが良かった。

 ただ、肩や背中の辺りを軽く擽られるような感触が続いていた。

 そのときは、綾さんの解れ毛か何かがあたっているんだろうと思っていた。

 シャワーを頭にかけられて目を開けた。

 「こんな感じで、良かった?」。

 「ええ、とっても」。

 言って、正面に見据えると、綾さんは軽くオッパイを手で隠すようにしていた。

 「そんなに恥ずかしがらなくても、いいじゃないですか。オッパイは何時も見せてもらってるし。それにもう『裸の付き合い』なんですから」。

「そうじゃないのよ。ほらー」。

 綾さんは僅かに頬を赤らめ、掌をのけてみせた。

 いつにも増してオッパイは張りつめた感じだった。乳輪の上の方には、左右ともけっこう太い血管が浮かび上がっていた。

 そして、ピンクの乳首からは、ミルクの筋が噴水のように噴き上がっていた。

 「お風呂に入ると、何時もこうなの。さっき、駿くんに『お風呂、先に入って』て言ったのは、このせいなの。私の後だとお湯が汚れちゃうから」。

 「へー、そうだったんですか」。

 「今も頭洗ってるとき、背中がくすぐったくなかった?背中にずうっとお乳が飛んでたみたい。今日はさっきご飯の後に飲んでもらわなかったから、いつにも増して多いみたいなの」。

 確かに話している間も、綾さんの母乳は出ずっぱりだった。右の乳首から一本、左の乳首からは二本の放物線が描かれ続けていた。

 「また痛いんですか?」。

 「少しね」。

 「じゃあ、飲みましょうか?」。

 「ありがとう。お願いするわ」。

 綾さんを膝の上に乗せるようにして、俺は迷わずオッパイに喰らいつく。

 風呂で身体が温まってるせいか、母乳はいつもより熱を帯びてるような気がした。

 勢いももの凄く、飲み下しても飲み下しても母乳が口の中に溜まってくる。

 目の前では、右のオッパイから、白い噴水が浴槽の方に迸り続けていた。

 普段の食堂でなら「早く反対のおっぱいも吸ってあげなきゃ」と気持ちが焦るんだが、風呂場ではその心配もなく、綾さんの妙技を見て楽しんでもいた。



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