真昼の情事/官能小説


  続・食物循環

                        蛭野譲二

   11.淫らな性


  
 「大丈夫?」。

 大きな樹の幹に腕を突いて俯いている枝美子に、健二はやさしく声をかけた。

 枝美子はそれには反応せず、少しの間目頭を押さえていた。

 健二は枝美子の両肩を軽く押さえる。

 「良く頑張ったよね。僕、すごく嬉しかった」。

 あらためて声をかけた。

 枝美子はやっと涙を拭って向き直り、精一杯の笑顔を作る。

 健二も微笑みを返す。

 二人は抱き合い、唇を重ねた。


 長い口づけで互いの舌を貪り合っていると、健二の胸板に冷たい感触が伝わってくる。

 顔を離し、枝美子の身体を見ると、カーディガンの胸の辺りがグッショリと濡れていた。先ほど胸を揉まれて以来、乳房の火照りは止まず、ミルクが溢れ続けていたのである。

 「ビショビショになっちゃったね」。

 「感じてくると、余計に出てくるみたい。良かったらまた飲んでくれない?」。

 枝美子は自ら胸をはだけ、ブラジャーのカップを引き下げる。剥き出しになった瑞々しいオッパイからはミルクが迸り、幾筋かの白い弧を描いていた。

 何も言わず、健二は枝美子の乳首を直接吸い始める。

 枝美子は樹の幹に体を預け、うっとりしながら母乳を分泌し続けていた。

 健二はオッパイを吸い続けながら、手をスカートの中に忍び込ます。そして股間を弄り回す。

 手の動きは始め優しく、羞恥に煽られた枝美子をチロチロと刺激する。

 枝美子が感じ始め脚を開くと、三本の指が中で蠢き始めていた。既に愛液は、足首にまで伝い落ちていた。

 やがて健二の右手の指はさらに本数を増し、ついには全ての指が枝美子の中に出入りする。

 そして、手の甲までがすっかり愛液まみれになると、健二は少し強目に指を突き上げる。すると健二の手首はそのまま女の洞窟にズボリとめり込んで行く。

 枝美子は前日に続き、またも健二の拳を受け入れてしまった。しかし、状況は、前日とは全く異なっていた。

 誰が見ているとも知れない真っ昼間の公園で、木立に寄りかかり、立ったまま少年に手首を捻じ込まれているのである。

 健二はその状態で腕を振動させたり捩ったりしながら、さらに枝美子の内蔵を掻き回す。その股間からは、ヌチャヌチャと日常ではありえない音が洩れていた。

 まだ剥き出しの枝美子のオッパイは、興奮によってまた火照りだす。健二の口から開放された乳首からは、再び白汁が噴き出していた。

 羞恥の局地の中、枝美子は呼吸を荒げ、身体を激しく痙攣させていった。

 東屋で健二のオシッコを飲まされたこと、ウインナを咥え込んだままの散歩、大勢の人間にスカートの中を見られたこと、ラムネのビンの挿入を少女に目撃されたことなど、様々な情景が枝美子の頭の中を駆け巡る。

 「ノーパンで呆れるほどのミニスカートを穿き、乳首から母乳を滴らせながら、性器に男の拳まで受け入れてしまう。そんな淫乱な女が他に居るだろうか?」。

 薄い意識の中で枝美子は、自らの淫らな性を思い知らされるのだった。

                             (完)


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