真昼の情事/官能小説


  続・食物循環

                        蛭野譲二

   10.ラムネ


  
 枝美子にはずいぶんと長い時間に感じられた。やっとの事で人気の少ない林の散策路に入っていた。

 暫く歩くと、生け垣で囲まれた休憩スペースのような所があった。

 そこには四つのベンチが置かれ、屋根はないがちょうど東屋のようなレイアウトになっていた。

 「少し休もうか?。ノーパンも目撃されて、けっこう疲れてるでしょ?」。

 枝美子がベンチに腰を下ろすと、「ちょっと待ってて」と言うなり、健二が駆け出していった。

 一人取り残された形になった、少しの間ボーとしていた。鳥のさえずりが聞こえ、心地よい風が、わずかに身体をくすぐる。遠くでわずかに人の歓声が聞こえるここに来て、初めて避暑地に来ていることを実感するのだった。

 五、六分も待っただろうか。健二が戻ってきた。手にはラムネのビンを持っている。ただ、ラムネは一本だけで他には何も持っていない。

 「喉が渇いてるでしょ。これ飲んで」。

 健二がビンを差し出す。

 「健二君のは?」。

 「俺、さっきから美味しいミルクをたくさん飲んでるから、いいんだ」。

 ビンを押しつけるように手渡すと、健二は枝美子と向かい合わせになるようにベンチに腰をかけた。

 確かに喉の渇きを覚えていた枝美子は、何の躊躇もなくラムネを飲み始めた。

 この公園に来てから枝美子が飲んでいたのは、健二のオシッコと広場での食事の際のウーロン茶だけだった。甘いラムネの味が舌に伝わり、適度な刺激が喉を潤す。

 枝美子は、五、六口でラムネを飲み干してしまっていた。ビンを持ったまま立ち上がろうとしたとき、健二はそれを押しし止め、ラムネのビンを取り上げる。

 屈託のない笑顔を浮かべてはいたが、何か考えがあるようにも見えた。

 「ついでだから、下の口にも飲ませておいたら?」。

 枝美子は、怪訝な顔になる。やはり、感は当たっていたのである。

 「また、こんな所で?」。

 渋っている枝美子の顔を見ると、健二は周囲を見渡すような少し大げさな仕草をする。

 「大丈夫。誰も来やしないよ」。

 そう言うと、枝美子の前にしゃがみ込む。

 「何時でも言うことを聞いてくれるんじゃなかったの?」。

 健二が大きな胸に手を当て、押し回すようにしながら言う。

 枝美子は、まだ膝を堅く閉じていた。健二は胸を揉み続け、少しずつ力を加え始めた。

 このまま乳房を揉まれ続けられれば、また母乳が噴き出してくるのは時間の問題だった。しかも、決め言葉を言われれば、枝美子には選択の余地はなかった。

 自分でも周囲を確認すると、おずおずと脚を開く。

 「何だ、ビチョビチョで、もう準備はバッチリじゃない」。

 健二が股間をのぞき込みながら呟くように言った。

 羞恥の快感に再び火の付けられた太腿の付け根は、先ほどの広場での露出によって濡れそぼったものが乾く間もなく、新たな湿り気を呼び起こしていたのである。

 健二は右手で花弁をくつろげると、ラムネのビンを持ち替え、こけしにも似た飲み口の部分を押し当てる。ビンの尻を大きく振るようにして、ラビアに分け入らせ、角度を調整しながら、先端を枝美子の身体に埋め込んでいった。

 既に十分に潤っていたそこは難なくビンを飲み込んで行く。ビー玉の入った上の部分までを沈めると、ビンを引き抜き、また押し込む。そんな動作を七、八回も繰り返すと、ビンはどんどん奥まで入り込むようになり、健二の握っている底に近い部分を残して、全てが枝美子の体内に沈み込んでいった。

 健二の手の動きは徐々に早くなり、枝美子も声を押し殺して、快感に浸っていた。

 そして、枝美子が気をやりかけた丁度そのときである。

 「何してるのー。やだー、信じられない」。

 若い女の子の声が、枝美子の陶酔を一気に醒めさせた。

 たまたま、このスペースに回り込んできた子に、もろに見られてしまったのである。

 女の子と目が合うと、枝美子は慌てて身体を起こし、健二を突き倒した。

 立ち上がり、スカートが翻るのも構わず夢中で駆けだしす。枝美子は、後も見ずに人気のない林の奥の方に走り去って行った。



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