真昼の情事/官能小説

  ミルク宅配便

                        蛭野譲二

   11.昼下がりの宅配便


  
 今私は、ベビーカーを押しながら頭の中はスケベな妄想で一杯です。

 いつものバス停で降り、坂崎クンの部屋へ向かっているのです。

 角を曲がると、少し涼しくなったそよ風がスカートを揺すり、何も穿いていないアソコをくすぐります。

 その涼しさとは反対に、期待に膨らむ胸には、ジンジンと痒みが走り熱く火照っています。今日は半日近く母乳を出していないんです。

 母乳パッドは二枚重ねでブラに挟んでいるけれど、もう結構水分を吸っているような感じです。

 「彼のウチに着く前に漏れ出さないかしら」。

 表層では心配していても心の奥では、大きく張り切ったオッパイを彼に見せつけられることで、ウキウキしてしまう私です。

 「アッ」。

 彼のアパートが見えてきたときです。乳首に僅かな感触が走りました。

 「やっぱり漏れてきちゃった」。

 アパートの下で瑠美を抱き上げようとしたとき、目を落とすと、胸の突端に小さなシミが浮き上がっていました。

 「こんなの彼に見つかったら、やっぱり恥ずかしいな。何て言おうかしら」。

 そんなこと、考えるのも何故か楽しいんです。

 表の階段を上がって彼の部屋の前へ来ました。

 紙の表札には下手くそな字で「坂崎」って書いてあります。

 「ピンポンピンポン」。

 ちょっと忙しない感じで呼び鈴を二回押しました。これは、いつもの合図。

 「はいー」。

 中から声がして、鍵の開く音がガチャリと聞こえました。

 ドアを開け中に入ると、坂崎クンがいつもの照れくさそうなで立っています。

 私はドアをしめます。他人の家の鍵を掛けるのって、何か悪いことをするみたいで胸が高鳴ります。

 真っ直ぐ彼を見つめ、笑顔を返して一言。

 「こんにちは。宅配便でーす。今日も新鮮なミルクをお届けに上がりました」。

 そして、母乳を搾ることから私たちのエッチは始まるのです。

                             (完)


官能小説小説の目次ページへ  次頁前のページへ


Copyright 2001 Jouji Hiruno
動画 アダルト動画 ライブチャット