真昼の情事/官能小説


  食物循環

                        蛭野譲二

   16.恥ずかしいドライブ


  
 二週間後。

 健二は街道の歩道に立って、枝美子を待っていた。

 待合わせの場所に向かってセダンを走らせていた枝美子は、健二の姿を見つけると、車を左に寄せて止めた。

 ドアを開け、車に乗込んできた健二は枝美子の胸元をちらりと見て「合格だね」と言った。

 この日枝美子が着ていたブラウスは、ネックラインがスイートハートになったものである。豊かな胸の上半分が大胆に露出し、見事な二つの球体がせりだしている。この服は、もちろん健二の指示で着てきたのである。

 健二は例の写真を取り出すと、それを枝美子に手渡した。

 手渡された写真には、枝美子が自らの淫唇を目一杯広げて微笑んでいる姿と、陰部の奥深くまでスリコギを押し込まれて喘いでいる姿が映し出されていた。

 枝美子はそれを素早く見ると、さっさとバッグの中に仕舞い込んだ。

 健二がすんなりと写真を返してくれたので、ほっと安堵した。

 車を発進させようとすると、健二がポケットから缶ジュースを取り出した。

 枝美子の胸をちらっと見た後「喉が渇くんじゃないかと思って」と、その缶ジュースを手渡した。

 「変なところに気をまわさないの」。

 枝美子は、それを受け取るとりながら微笑んだ。

 問題の写真が戻ってきたこともあって、枝美子はリラックスした気分で車を運転することができた。

 目的地は郊外の行楽地で、途中、高速道路を走っていた。

 この日は、平日で車の量も少なく、順調に目的地に向かっていた。

 健二にとってはズル休みだが、変なところを人に見られたくない枝美子にとっては好都合だった。

 目的地近くのインターチェンジで料金を払い、再び車を動かしたところで、健二が「あっ、側に止めてくれない?」と声をかけてきた。

 枝美子は「何かしら?」と思いつつランプウェイの手前で、車を左に寄せた。

 「どうしたの?」。

 「喉が渇いちゃった」。

 健二がニヤッとしてと答えた。

 「えっ、こんなところで?」。

 意味を察した枝美子は躊躇して見せた。

 「ここなら人が来ないからいいでしょ」。

 健二は恍けた顔で言う。

 枝美子は「確かに、人の多い所で変な要求をされるよりましだわ」とも思った。

 それに、そろそろミルクを搾る時間が近付いていることも感じていた。何故か、健二と一緒に居るとオッパイの張るのが早いのである。

 ハンドブレーキを引くと、「仕方ないわね」と言って安全ベルトをはずした。

 枝美子はブラウスのボタンをはずし、張り切ったレースのブラジャーを露にする。

 健二の視線を胸に感じると、乳房が熱くなってくる。

 ブラジャーのストラップを肩からずらして、カップを下にずり下げる。

 ブルンと勢いよく踊り出たオッパイは、何度見てもかなりの迫力である。

 健二はそれを見ると、すでに湿り気を帯びている枝美子の乳首に口に含み、むさぼるようにオッパイを吸い始めた。

 「何度飲んでも最高だね」。

 ミルクを飲み終えた健二は顔を上げ、満足げに笑っていた。

 車は、目的地の駐車場に到着した。

 「さーて、着いたぞ」。

 健二は、さっさと車を降りたが、枝美子は外に出るのを躊躇していた。

 健二が車を回り込んで運転席側のドアを開けると、枝美子は仕方なく靴を白のパンプスに履き変える。

 腕を引っ張られるようにして車を出た枝美子だが、まだ少々恥かしそうにしている。

 この日枝美子が着てきた洋服は、年齢に不相応なほど若作りで、露出度も相当に高かった。

 水玉模様のブラウスの襟元からは、巨大な白桃の様な乳房がかなりはみ出していたし、下は膝上二十センチのブルーの巻きスカートを穿いていた。

 しかも、スカートの裾の合せ目を止めることは許されていない。ウエストのホックだけで辛うじてスカートの体裁を保っていたのである。

 スカートの下に何も穿かず出掛けるのは何時ものことだったが、この様な危なっかしい格好で外出するのは出産後初めてだった。

 健二に促されるようにして歩き出した枝美子だが、わずかの風で揺らいでしまうスカートの裾が気掛かりでならなかった。

 人と擦れ違う度に胸元に投げかけられる視線も気になって仕方がない。

 普段から外出時に胸の辺りを見詰められることの多かった枝美子だが、この日は胸の剥き出しになった部分に直接視線が突き刺さってくるのである。

 疎らに人の行き交う道筋を歩いているだけで、枝美子は頬から胸に辺りまでをピンクに染めていた。

 暫く二人が歩いていると、道が二手に別れていた。

 どちらも各々展望台に向かう道だが、健二は人気の少ない古びた道の方を選んだ。

 ここには展望台が二つあり、ほとんどの人が新しい大展望台の方を訪れるのであった。

 元々あった展望台の方は寂れていて、途中の土産物屋の家屋も廃墟同然になっていた。

 五、六分も歩くと展望台に上がる階段の前に出た。

 附近にはまるで人気がなく、階段も少し崩れかけている。

 「さあ、上がってみよう」。

 健二が声をかけるが、枝美子は少々戸惑っている。階段の勾配は急で、下から見上げられれば、スカートの中が覗けてしまうからだ。

 「大丈夫だよ。僕が下からガードするから。それに、早く上がらないと本当に人が来てしまうかもしれないよ」。

 健二の言葉に追い討ちをかけられ、枝美子は渋々階段を登り始めた。

 五、六段遅れて健二も階段を上がり始める。

 少し前屈みになって階段を登っている枝美子のスカートの裾が開きぎみになっている。

 健二からは、スカートの中の裸のお尻が丸見えになっている。ひどく卑猥な風景である。

 「いやっ、見ないで」。

 にやにやしながら登ってくる健二を振り向いた枝美子が気付き、スカートを押さえた。

 「それより、早く上がらないと」。

 それには動じず、健二が追い立てる。

 この時、枝美子は言葉とは裏腹に感じ始めていたのである。結局、頂上に辿り付いた頃には、股間から恥かしい液体を溢れさせ、太腿まで滴らせていた。

 「膝の辺りまで何か垂れてきてるよ」。

 すぐ後について頂上に上がった健二は枝美子をからかう。

 思わず枝美子は「いやっ」といって健二に抱き付いた。

 寂れた展望台には、人気は全くなかった。

 それでも、遠くに連なる山々や町並みなどを見降ろす景色は、なかなかのものだった。

 枝美子は暫くその景色を眺めていると、何かが自分の中で吹っ切れたような気持ちになっていた。

 枝美子がボーッと景色を眺めていると健二が胸をブラウスの上から撫で回し始めた。

 「また、喉が渇いてきちゃった」。

 振り向いて人の居ないのを確認すると、枝美子は、再び景色を眺めながらゆっくりとブラウスの前をはだけ、乳房を取り出す。また火照り始めたオッパイには気持ちのよい涼しさだった。剥き出しになった乳首を優しい風がくすぐる。

 健二は上体を乗り出すようにして、頭を枝美子の前に回り込ます。

 枝美子が張り切った乳房を持ち上げて、差し出すようにすると、健二は目の前に突き出された乳首を咥え、枝美子のミルクを飲み始めるのだった。



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