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暫く止まっていた二人の時間が再び動きだしていた。
一郎は、酒のつまみを食べながら、何杯目かのミルク割りウイスキーを飲んでいた。
枝美子はソファーにもたれかかったまま、片足をソファーの上にあげ、チラチラとスカートの下の剥き出しのお尻を一郎に見せている。今はすっかり一匹の雌に戻った様子である。
一郎は、一本のウインナソーセージを摘み上げた。
「たまには味付けして食べてみるか」。
枝美子の立てた膝を押さえつけ股間をパックリと開かせる。左手で下の唇を広げると、ねじ込むようにソーセージを枝美子の身体の中に入れた。
二、三回身体の中を掻き回すようにすると、引き抜いて灯りに翳してみる。そして粘液まみれのソーセージをパクリと頬張った。
「何か淫乱な味がするな」。
「あなたは飲んだり食べたりばっかりで、ずるい」。
一郎がからかうと、枝美子は拗ねてみせる。
「さっき男を喰ったばっかりじゃないか」。
「まだ何も飲んでないもん」。
枝美子も引き下がらない。現に、喉がからからだった。日に何リットルものミルクを作り出しているのだから、水分補給は人一倍必要な身体だったのである。
やっと意を察した一郎は、ニヤッとする。
「じゃあ、飲ましてやろうか」。
一郎が立ち上がると、枝美子は催眠術にかかったように一郎の前に跪いた。両手でパンツを引き下ろすと、普段の大きさに戻った一物を躊躇なく咥えた。
そして、軽く歯を二回立てた。これが合図となって一郎は、尿道に意識を集中させた。
一呼吸遅れて、枝美子の口の中に温かい液体が流れ込みはじめた。一滴もこぼすまいと鼻で短く呼吸をしながら、器用にオシッコを飲み込んでいった。
一郎は枝美子と肉体関係をもつようになってから、ずっと飲尿をさせたいと思っていたが、出産前までは到底この様な行為を受け入れるわけはないと半ば諦めていた。
しかし、育児でオシッコに対する嫌悪感が無くなったためか、放尿にも飲尿にも徐々に慣らすことに成功した。
今では、一郎が家のトイレでオシッコをすることは滅多にない。いつも枝美子の口が最後の一滴まで飲み干してくれるのだった。
枝美子と一郎の間には、ミルクとオシッコという二つの媒体を通じて、奇妙な食物循環が成立していたのである。
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