真昼の情事/官能小説


  重役秘書

                        蛭野譲二

   9.絶対服従


  
 十日後。明日は田崎がアメリカから帰って来る日である。

 デスクでちょっとした書類を作り終わり、義雄は一息ついたところだった。

 小夜子を気兼ねなく自由にできるのも、一応この日が最後である。残る一日をどう楽しもうかと考え始めていた。

 もちろん、先週の休み以来、連日小夜子を抱いていた。もう、二十回近く小夜子の身体の中に精を迸らせた勘定になるが、一応の区切りをつけるために、強烈に印象に残る何かが欲しいところである。


 そんなことを思っているときに小夜子が入ってきた。十時のティータイムだったのである。

 「失礼します」。

 小夜子が持ってきたコーヒーカップを机におく。しかし、カップにコーヒーは全く入っていない。

 今週になって、彼女の作るカフェオレのコーヒーの量は、徐々に減ってきていた。その分、搾りたてのミルクの割合が増えていたのだが、この日はとうとう一滴もコーヒーが入らなくなったのである。

 軽く微笑むと、小夜子はブラウスの前をはだけ、花の刺繍のブラジャーを露わにする。

 「課長が悪いんですよ。あれ以来、一段とお乳の量が増えて来ちゃったんです」。

 義雄は、小夜子と社外で会う度に、彼女の母乳を搾ったり直接飲んだりし続けていた。身体を交わらした後にもバスルームなどで乳房をしごいて遊んでいた。それもほとんど最後の一滴までである。

 もちろん普段から小夜子自身も乳房が張ると、搾乳機を使ったりしてミルクを搾っていた。しかし、そのときは乳房の張りを取るのが目的で、母乳を出すためではなかった。今までは最後まで搾り切ることはなかったのである。

 その乳房をとことん搾り続けられたためか、小夜子の身体は、この十日ほどでさらに大量のミルクを分泌するようになっていったのである。

 努めて明るく話しかけていたが、小夜子にとっては結構辛いことでもあった。彼女の乳房は、常にミルクを造り続けていた。放って置いても、どんどん母乳が湧き出し、搾乳から四時間も経てば確実に乳首の先から漏れ出すようになっていたのである。増して、義雄に乳房を触られたりすれば、二時間も経たない内に、乳房の皮が突っ張るような感じになるのだった。

 「今朝、家で搾ってきたのに、お昼までもたないんですよ。ですから、せっせと飲んでください」。

 そう言うと、小夜子はブラジャーのストラップをずらし、静脈の浮き出したバレーボールのような乳房を剥き出しにする。

 裏返ったカップからは丸い母乳パッドがこぼれ落ちた。それを拾い上げると小夜子は灰皿の上で握って見せた。

 「ほら、こんなに漏れてるんです」。

 小夜子の指の間からは白い滴が流れ落ち、灰皿の中に注がれていった。

 乳首の先端からは白い滴が滲み出している。小夜子は、その下にコーヒーカップをあてがい、ミルクを搾り始める。

 カップは直ぐに母乳で満たされた。

 机に置かれたコーヒーカップに義雄が指を掛けようとすると、小夜子がそれを遮る。

 「カップのは後にしてください。それよりこちらを先に飲んでください」。

 左の乳房をしまうと、今度は右の乳房を晒し、義雄の目の前に突き出すようにする。

 部屋に誰か入ってこないか義雄の方がひやひやする思いだった。しかし、余裕のあるところを見せておきたい義雄は、怯むわけにも行かない。小夜子のオッパイを掴むとグイと引き寄せ、乳輪までを一気に咥えた。少し吸うだけで甘味を帯びたミルクの味が口の中に広がる。

 初めて小夜子の母乳をそれだけで飲んだ時には、あまり旨いものとは思わなかったが、この二週間の間に、すっかり母乳の生臭さにも慣れてしまっていた。

 オッパイを吸いながら義雄は手をスカートの中に進入させる。

 太腿の一番奥に辿り着いた指先は、そのまま合わせ目をこじ開けようとする。

 「あっ、ダメです」。

 小夜子の言葉の意味は、義雄にも直ぐに解った。彼女の体内には異物が挿入されていたのである。

 それは、布を丸めたような感触で、糸が下に付いている。タンポンである。

 「あのー、今朝から、始まってしまったんです」。

 しかし、小夜子の言い方には、たどたどしさがあった。

 訝しげに思った義雄は、一か八かの勝負にでた。タンポンの紐を摘んで、思い切って下に引き抜いたのである。

 小夜子は一気に困惑の表情に変わる。しかし、それは生理の血を見られるという恥ずかしさからではなかった。

 義雄の手からぶら下がった繊維の塊は真っ白のままで、たっぷりと水分を吸ってふやけきっていたのである。

 自分の鼻先に近付けて、義雄は少し大げさにクンクンと匂いを嗅ぐ仕草をする。

 「小夜子クンは色白だと思ったら、血まで透き通ってるんだ。それとも中に物を入れてないと落ち着かないのかな」。

 小夜子は、いたたまれなかった。

 「ごめんなさい。朝からお露が止まらなかったものですから…」。

 「そんなにエッチな気分になってたんだ。専務の部屋で一人でオナニーにでも耽ろうと思ってたんじゃないのか」。

 「もう、おっしゃらないでください。今晩は、どんなご命令にも従いますから」。

 たった今まで、小夜子の大胆さに圧され気味だった義雄としても面目躍如である。また、それ以上に小夜子から「絶対服従」の約束を取り付けたのは儲けものだった。

 益々今夜が楽しみになっていった。



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