真昼の情事/官能小説


  重役秘書

                        蛭野譲二

   8.白い雨


  
 タクシーの中で義雄の腕に抱かれて、小夜子は、少し落ち着きを取り戻していた。

 このままホテルに入れば、恥ずかしいミニスカートのことは一応心配ない。しかし、下半身の不安が薄らぐのに相反して、別のことが気になりだしていた。

 彼女の神経は次第に胸に集中しだしていたのである。

 小夜子は、この日の午前中、搾乳を済ませて外出の支度をし、義雄と会っていた。既に、搾乳から五時間近く経っていたのである。

 デパートでの昼食の時には、幸い義雄から母乳を搾るようには言われなかった。しかし、あの時点で母乳を搾っても充分に出せる状態だったのである。

 そのことを小夜子は、はっきりと分かっていた、しかし、スカートの中を覗かれないようにと神経を集中していたため、頭の片隅に追いやられていたのである。

 公園で義雄がトイレに入ったとき、よっぽど自分もトイレでミルクを搾ろうかと思ったのだが、それもできなかった。

 橋の上で義雄を待っているときは、既に乳房の痛みを覚えていたのである。

 若い男に言い寄られ、一旦はそのことも忘れていたが、タクシーの中で一息ついたときには、乳房はパンパンに張り切っていた。しかも、オッパイのことを意識すればするほど乳房の中に母乳が溜まってくるようだった。

 タクシーは、繁華街からそれほど遠くないホテル街を目指していたが、あいにく渋滞に巻き込まれて、なかなか目的地には辿り着けないでいた。

 少しそわそわした様子の小夜子を見て義雄は耳打ちをした。

 「オシッコか?」。

 首を振って、目線を下げた小夜子を見て義雄も事態のおよその察しがついた。

 「オッパイが張ってるんだな」。

 小夜子は小さく頷いた。仕草は控え目だったが、その痛みは限界に近づいていたのである。

 「我慢できるか?」。

 ひっきりなしに腕時計を見始めた小夜子の様子を心配した義雄が、また耳打ちした。

 「痛みはしょうがないけど、漏れて…。あっ」。

 小夜子がそう言った瞬間だった。タンクトップの左胸の突端にシミが浮かび始めたのである。できたシミは、瞬く間に長さ五、六センチの楕円に広がっていた。そして、なおも大きくなり続けたのである。

 小夜子は、母乳パッドを入れてこなかったことを後悔した。普段の外出の時なら用心のためブラジャーの下にパッドを入れているのだが、この日はその野暮ったさを義雄に見られるのを嫌って付けて来なかったのである。

 ここまで張って痛くなってしまっては、バッグからパッドを出してブラジャーの下に差し入れることもできない。

 左に続いて右の乳房からも母乳が溢れ出していた。やはり楕円に広がるシミを見つめて小夜子は呆然とするしかなかった。

 「運転手さん。混んでるようだから、ここでいいよ」。

 ホテル街までは歩いても五分くらいの所に来ていた。義雄はさっさと金を払うと車の外に出た。

 小夜子にしてみれば、胸に大きなシミを付けたまま外を歩くのはとても恥ずかしいことだったが、早くホテルに入ろうとした義雄の意図を知って、付いて行くしかなかった。義雄に手を引かれ、少し早足で歩き始めた。胸に当たる風が妙にひんやりと感じられた。


 ホテルで手続きを済ませ、二人は急いで部屋に入った。

 「さあ、上を脱いで」。

 義雄に促されて、小夜子はともかくタンクトップを脱いだ。

 そのタンクトップを受け取ると義雄は洗面台に向かい、蛇口を一杯に捻った。母乳のシミが乾かないうちに、水に浸そうとしたのである。咄嗟の時の義雄の対応は、実にてきぱきとしていた。

 小夜子は、義雄の行動を眺めながら立ちすくんでいた。湧き出す母乳はブラジャーの裾から溢れ、ぼたぼたと滴を滴らせていた。

 「早くブラジャーも外さなきゃ」。

 義雄に催促をされた小夜子が涙目で答えた。

 「お乳が痛くて後ろに手が回らないんです」。

 そこまで、小夜子の身体が切迫した状況だとは義雄も想像していなかった。小夜子の後ろに回り込むとブラジャーのホックを外しにかかる。

 バシンという派手な音とともに、ブラジャーのバックバンドが跳ね上がった。小夜子は少し恥ずかしげな顔をしながらもカップを下におろす。拘束を解かれた両の乳房は重たくバウンドをして小夜子の胸にそそり立っていた。

 母乳で張り切ったオッパイは、ブラジャーを外しても全く垂れ下がることが無く、それどころか小夜子の顎に迫るように反り上がっていた。

 義雄には、何度か見た小夜子のオッパイよりもさらに二回りも大きいように思えた。

 乳首からは、白い滴が糸を引くように滴り続けていた。ただ、ピュウピュウと噴き出すといった感じではなく、彼女の切迫した様子とは、不釣り合いなものだった。

 小夜子は、何度か自分の乳房に掌をあてがったものの、直ぐに両腕をだらりと降ろし、涙目のまま立ちすくんでいた。

 「痛くて、揉めないんです」。

 「吸えばいいのかな?」。

 恥ずかしそうに小夜子が頷く。

 小夜子をベッドに腰掛けさせると、義雄は手を触れないようにして、ピンクの突端に吸い付いた。

 少し強めに、吸い上げた途端、口の中には水鉄砲のようにミルクがなだれ込んできた。一度本格的に噴き出し始めた母乳は、勢いが弱まることがなく、義雄がむせ返るほど出続けたのである。母乳の量の多さには、あらためて驚かされた。

 反対のオッパイから漏れ続けていた母乳も気になったが、こちら側の勢いがある程度萎えるまで飲み続けるしかなかった。

 母乳の出が収まった頃合いを見計らって、もう片方の乳首に唇を移す。こちらのオッパイからも母乳が滝のように注ぎ込まれていたのである。

 義雄は、げっぷが出るほど小夜子のミルクを飲み下していた。

 小夜子も最悪の状態は、脱することができたが、乳房の張りが引いたわけではない。まだ、両乳首からは、白い滴が伝っていたのである。

 義雄に、部屋に備え付けのコップを手渡されると、無言で母乳を搾り出していった。たいした時間もかからずに、二つのコップにミルクが満たされていた。


 「さあて、一段落ついたし、今日の本題に入ろうか」。

 煙草をく揺らせながら、義雄がいった。

 「あのー、その前にシャワーを浴びてもよろしいですか?」。

 小夜子は当然のこととして、そう申し出た。首から下は飛び散った母乳で身体がべとべとになっていたのである。それに、部屋に充満した母乳の匂いが少しでも薄まるまで時間が欲しかった。

 しかし、義雄はそれを許さなかった。

 「どうせ、また母乳まみれになるんだから、このままで構わないだろ」。

 小夜子には、恥ずかしさと不満が残ったが、異論を挟む余地はなかった。一応、痛みから解放されてはいたものの、乳房の火照りはまだ消えず、まだ母乳を造り続けていたのである。今搾っても勢い良くミルクが迸り出るのは間違いなかった。

 義雄の指示で、小夜子はベッドの上に仰向けに横たわった。このときの彼女は、上半身は裸なものの、下半身には短いスカートとストッキング、それにハイヒールのサンダルを履いたままだった。

 義雄には、それらを外すことを許されず、膝を立てることを命じられた。初めてではないにしろ、義雄に女の園を見られると思うと、やはり恥ずかしい。それなのに身体の奥の方からどうしようもなく、こみ上げてくるものがあった。

 小夜子の足下に跪いた義雄が、彼女の膝を割り、股間を開かせる。

 この位置からだと、下に何も穿いていない、しかも無毛の女の部分が艶めかしく息づいているのが丸見えだった。「普段の小夜子も下から眺めるとこんな風になってるのか」などと思いながら、少しの間ストッキングを付けたままの太腿の付け根を眺めていた。

 次に義雄は、首を太腿の間に突っ込み、間近で小夜子の下半身の花をじっくりと弄び始めた。両手の指先で内と外の花弁をくつろげ、左右に分け広げる。

 「シャワーを浴びたいって言ったのは、母乳を洗い流したかったんじゃなくて、ここのネバネバを誤魔化したかったんだな」。

 「いや」。

 義雄の言葉で、小夜子は激しく身体をくねらせ、膝を閉じようとする。

 乳房の痛みで暫く忘れていたが、外で恥ずかしい目にあっている間中、小夜子の下の口はチロチロと涎を垂らし続けていたのである。

 元々、小夜子の身体は濡れやすいと言うよりは、母乳同様、人並みはずれて液量が多いのである。

 人に見つめられるだけでも感じてしまうタイプで、実は、いやらしい視線を感じる度に股間を火照らしていた。それを誤魔化すように恥ずかしがる癖が身に付いていたのである。この体質のために、彼女は、しばしば生理でもないのにタンポンを挿入することもあったほどである。

 そのはしたない程の濡れ具合を見られたのだから、小夜子の羞恥心もピークに達していた。

 義雄は、小夜子の膝を両腕で押さえ、さらに首を奥に押し込む。再び縦向きの唇を広げると、目前に迫った女の亀裂に息を吹きかける。

 すると、小夜子のピンクの割れ目の底から、新しい粘液が垂れだした。

 「母乳だけでなく、こっちからも締まりなく湧き出して来るな」。

 義雄は、触覚とともに言葉でも小夜子を刺激し続けた。指は、真珠色のような突起を攻めていたのである。

 一頻りの前戯の間中、小夜子は悶え続けていた。

 「さて、どうして欲しいのか言ってごらん」。

 「お好きなようになさってください」。

 既に感じきっていた小夜子には、そう言うのがやっとだった。しかし、義雄は、なおも小夜子を焦らし続ける。

 「そんな、曖昧なことじゃ解らないな。なんせ、小夜子クンを抱くのは初めてなんだからな」。

 「い、入れてください」。

 「何を?。何処に?」。

 「そこまで言わせるんですね。…。課長のを小夜子に入れてください」。

 「まだ曖昧だな。小夜子クンの何処に入れて欲しいんだ?」。

 「小夜子の…、ワレメに入れてください」。

 上品な小夜子にとっては、死んでも原語を口にすることはできなかった。「ワレメ」と言う言葉も人前で口にしたのは初めてだった。

 頃合い良しとみた義雄は、身体をずり上げて、小夜子の花びらに一物を押し当てる。その間も花弁の奥からは、酸っぱい香りの蜜が溢れ続けていた。

 そのせいで、義雄が小夜子の中に入るのは極スムーズだった。しかし、突端が子宮口に突き当たった途端、激しく締め付けてきた。しかも、環状の襞は締め付け位置を自在に変えているようだった。

 義雄は、危うく暴発するのを押さえた後、粘膜同士の摩擦を積極的に開始した。腰を引くと、小夜子の襞は、それを引き留めるように義雄の傘を絞り上げた。

 もちろん義雄にとっては、至上の快感だった。ただ、何回か抜き差しをして、長くは持ちこたえられないことも悟っていた。それほど小夜子の膣は激しく絡みついていたのである。

 目先を変えるように、掌で小夜子の乳房を鷲掴みにした。義雄の手は特に小さくもなかったが、それでも小夜子の巨大なオッパイを半分も覆えなかった。

 両手で各々の球体を揉みしだくと、小夜子が囁く。

 「ダメ。また出ちゃう」。

 どうやらそんなことを言っているようである。

 「構わんさ。俺も小夜子の母乳の虜になっちまったよ」。

 義雄の親指と人差し指の間から、白汁が零れだしていた。少し手の位置をずらし、乳首を解放すると、母乳が勢い良く噴き上がる。白い筋は左右各々四、五本の線となってほぼ真上に飛び散っていく。

 揉み搾るコツを覚えると、飛沫は天井に届くのではないかと思うほどの高さにまで噴き上がった。

 小夜子同様、義雄も白い雨に濡れてびしょびしょになっていた。その間、義雄の分身は小夜子の下半身に締め付けられ続けていた。そろそろ、限界である。

 義雄は、腰のストロークを大きくし、再び攻めに転ずる。

 なおも母乳を噴出させながら小夜子は、うわ言のように呟き始めていた。

 「来て…、いらしてください」。

 義雄が、一際深く腰を突きだしたとき、小夜子が叫んだ。

 「中にして…」。

 その言葉を聞いた瞬間、義雄は爆発していた。その樹液は小夜子の液量に負けないくらい多かった。

 身体の奥に放出される大量の精を、小夜子のどん欲な機関がさらに搾り取ろうと締め続けていった。小夜子自身は放心状態なのに、女の性の中心点だけは義雄を掴んで離そうとはしなかったのである。

 義雄も、頭がくらくらするほどの、危ない快感に身を沈めていた。



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