真昼の情事/官能小説

  賄い付き下宿

                        蛭野譲二

   41.個人教授


  
 秋もだいぶ深まった頃、綾さんとの関係は、大きな転機を迎えることとなった。

 俺に彼女ができたんだ。

 相手は、OLで俺より二つ年上だ。

 こういうと唐突のように思われるかもしれないが、これには伏線があった。

 彼女の名前は、麻美。そう、休み中を中心に俺が修理のバイトみたいなことをしていたテディーハウスの住人だ。

 夏休みの最後に、飯に誘い出すのに成功し、その後、割りと自然に付き合うようになった。

 このことに関しては、綾さんが直接何かをしてくれたわけじゃないが、まあ、間接的に仲人をしてくれたようなもんだろう。

 ただし、綾さんは、そんなことは知らないし、もちろん俺もわざわざ報告するようなこともしなかった。

 俺に彼女ができたことを知れば、口では「早く彼女をつくりなさい」などと言っていても良い気持ちはしないかもしれない。

 それに、まだ毎週のようにしていたエッチをさせてくれなくなるかもしれないとも思った。

 この時点では、まだ麻美と肉体関係を持ってなかったんで、正直、性の吐けどころとしての綾さんの存在は、温存したかったんだ。

 ちょっとずるいようだが、何食わぬ顔で綾さんとの関係を続けていた。

 しかし、世の中は、うまくいく話ばかりじゃない。

 ついに、綾さんに俺の彼女の存在が、バレるときが来たんだ。


 その日も晩飯の後、片付けを済ませた綾さんの母乳をたらふく飲んでいたんだ。

 相変わらずのミニスカートだったんで、オッパイを吸っている最中にもスカートに手を突っ込んで、いつも湿り気を帯びた亀裂を撫で回したりしていた。

 このときは、綾さんをそのままテーブルに突っ伏してもらって、バックからやらせてもらおうなんて考えていた。

 そのとき、携帯が鳴ったんだ。

 以前は、携帯を肌身離さず持つようなことまではしてなかったんだが、やはり彼女ができてからは、腰に着けたりするようにしていた。

 まずいことに携帯は、麻美からだった。

 その場では、ごく短く電話を済ませたし、相手が誰か判るような言い方もしなかったつもりだ。

 だが、女の勘はやぱっり鋭かった。

 「駿くん、今の、彼女からでしょ?」。

 「えっ、まあ」。

 いつものように優しい綾さんの目で見つめられたら嘘は言えなかった。

 しかしタイミングは最悪だ。そして、予想通りの言葉が返ってきた。

 「あー、嬉しいな。駿くんにも彼女ができたんだ。おめでとう。これで私も肩の荷が下りたわ」。

 決して嫌味な言い方じゃなかった。だが答えの意味は同じだ。

 「じゃあ、私は、これでお風呂に入って休むわね」。

 「あっ、あのー」。

 このときの俺は、エッチしたさに食い下がったんだ。

 「彼女って言っても、まだそんなに深い仲じゃないんですよ。サシで飯、食ったりしただけですよ」。

 「でも、彼女が居るの知っちゃったんだから、その彼女に失礼なことできるわけないでしょ」。

 「居酒屋行ったくらいで、キスもしてないんですけど……。うまく踏み込めなくてー」。

 「キスの仕方は、前に教えてあげたことあるでしょ?」。

 「えっえー、じゃあその先も教えてくださいよー」。

 この言葉に何か触れることがあったようだ。

 ほんの暫く、黙っていた綾さんが口を開いた。

 「解ったわ。じゃあ、まだ教えてなかったことがあるから…。その代わりこれはあくまで、駿くんへの手ほどきよ」。

 これは、綾さんなりに考えた道理なんだろう。感情の赴くままではなく「手ほどき」という名目をつけて、自分の中で割り切りをしたのかもしれない。

 そして、早速、訓練の名の下の指示があった。

 「これからコンドーム、買ってきて」。

 「えっ、そんなの何処に売ってるか知りませんよ。この時間だと薬局だって開いてるかどうかわからないし」。

 そういえば、綾さんとのエッチは、いつも生で中出しだった。

 避妊なんてほとんど考えたことがなく、綾さんがうまく対応してくれているものと思っていた。

 「ひょっとして、ピルをいつも飲んでいるのかもしれない。それで、母乳が出やすくなっているのかな」なんて妙なことに思いを巡らしていた。

 「何処に売っているかを知っておくことも、女の子のためでしょ。さあ、買ってらっしゃい。ここで待ってるから」。

 急に展開が変な方向に進んだが、ともかく買いに行く羽目になった。

 まあ、ポジティブに考えれば、コンドームさえ手に入れれば、させてもらえそうだったんで、売ってそうな場所を求めて街中を歩き出した。

 ちょっと歩いてるうちに、思い出したんだ。近所のドラックストアの脇に、古びた自販機があるのを。

 行ってみると、予想通り壁に取り付けられた箱状の機械があった。薄汚かったが一応灯りは点いていた。


 二階の食堂に戻ってみると、綾さんは服を着替えていた。

 上は、いつも着ているような前止めのブラウスだ。ただ、ボタンは一番上までぴっちりと掛けられていた。

 下は、かなり短いタイトスカートだった。

 俺の練習相手ということを意識して、若い子が着るような服にしてくれていたのかもしれない。

 透けブラと、ピチピチのタイトスカートから伸びた長い脚を眺めると、買出しで中座していた俺の欲望が盛り返してきた。

 「買ってきた?じゃあ、駿くんのお部屋でいいかしら?」。

 多少散らかっているのは気になったが、やりたい思いで一杯の俺には選択の余地はない。

 万年床の布団に二人腰を落とした。

 初めて綾さんとエッチした夜と、余所余所しさを含めて同じような雰囲気だった。

 違っていたのは、彼女が自ら服を脱ごうとしないことだった。

 ちょっとの無言の間を経て、綾さんが軽く微笑んだ。

 それを合図に俺は肩を抱き寄せ、頬にキスをした。

 彼女が首を回して俺を見つめてきた。

 今度は、唇に唇を重ねた。

 軽く開いた歯の間に舌を差し入れると、彼女の方から舌を絡めてきた。

 暫しお互いの唇をむさぼり続けていた。

 そのまま、左手をオッパイにあてがい、軽く揉み始めた。そんなに強く揉んだつもりはなかった。

 「あっ、ダメよ」。

 一瞬、母乳が滴り出るのを嫌ったのかと思った。

 だが、綾さんには、別の意図があった。

 「駿くん、ちょっと急ぎすぎよ。女の子にとってオッパイは、とっても大切なところよ。そこを直ぐに揉んだりしちゃダメ。まずは優しくタッチするくらいまでにしなきゃ」。

 少し体制を変えて、彼女の肩から背中を俺の胸板へ押し付けるようにした。綾さんも身体を預けてきた。

 右の脇下からオッパイの裾のに手を伸ばし、触れるか触れないかくらいの感じで、擦ってみた。

 「そうよ、そのくらいの感じ。じゃあ、一番上のボタンをはずしてみて」。

 胸を擦っていた手を上げてボタンをはずしにかかった。変に手こずることもなく、一つ目のボタンがはずれた。

 「そこでちょっと様子を確認するの。女の子が怖がってなければ、もう一つはずしてみるの」。

 第二ボタンをはずすと、綾さんの胸の谷間が見え、圧倒的なオッパイの迫力を感じさせる。

 特段の反応がないところで、三つ目のボタンをはずし終わった。いよいよブラウスの中に手を突っ込める状態だ。

 「服の下に手を入れたいでょ?女の子も次は手が入ってくると思ってるわ。でも、そこでストレートにタッチしないで、軽くブラウスの上からまた擦ってごらんなさい」。

 言われたように、白いブラウスの上から胸の膨らみを下から包むように手を押し当ててみた。

 綾さんのオッパイは温かかったが、二枚の布地越しは、ちょっとまどろこしっかった。

 「せっかく袷が開いてるのに物足りないでしょ?女の子も同じ。そう思ってるときにすかさず手を入れるの」。

 俺の手も、ブラウスの下に潜り込ませた。そして、二、三回撫でた後、掌の窪みをブラジャーの頂上に軽く押し当てて転がすようにしてみた。

 「ああー、いいわ。そこまでして女の子が身体を固くしなかったら、ブラに手を掛けてもいいわ」。

 綾さん自身が残りのボタンを外し、ブラウスを肩からはずしてくれた。

 俺は、ブラのストラップをずらせてカップを引き下げた。

 見慣れているはずの綾さんのオッパイだが、ピンクの乳輪が見え始めると、妙にときめいた。

 しかし、このときの彼女は冷静さをまだ保ち続けていた。

 「一気に乳首に吸い付いたらダメよ。まずは乳輪の少し外辺りに優しく唇を押し当てるの。舐めるのももうちょっと待って。まずは唇だけで軽くキスするの」。

 俺はオッパイを下から迫り出させるようにして、キスを浴びせた。

 とうとうピンクの頂に吸い付くと、口の中で乳汁の滲み出る突端を舐め始めた。

 「ああー、少し舌で転がしてみて」。

 頭は冷静だったが、綾さんの身体は着実に反応していた。

 ミルクを漏れさせながらも愛しいさくらんぼは、ムクムクと大きくなっていた。

 同じ要領で両方の乳首を立たせると、次の段階に入った。

 「さあ、洋服を脱いじゃって」。

 俺が服を脱ぎ捨てる間に、彼女もブラウスとブラを取り去っていた。

 少し窮屈そうにスカートを脱ぎ下ろす。いつも通り、下には何も穿いてないから、それで二人とも全裸になった。

 俺は、思い出して、コンドームを手に取った。

 彼女が四角い銀色の袋に目をやる。

 「あっ、そうね。今日は、それ着けるんだっけ。でも、まだ早いわ。それは男の子のが、しっかりと元気になってから着けるものなの」。

 ちと恥ずかしかったが、確かに俺はコンドームを着けるタイミング知らなかった。

 「あっ、でも袋は開けてしまっておいた方がいいわね。そうねー、普通は女の子の方が服脱ぐの遅いから、その隙に封を切っとくと、いいかもしれないわね」。

 銀の袋を枕元に置くと、照れ隠しもあって直ぐに綾さんに抱きついた。

 「さっ、もう一度オッパイにキスして。私の場合は、お乳が漏れちゃうから軽くでいいけど、普通の子のときは、下の方を攻める前にオッパイを丁寧に愛撫してあげるの。解るでしょ」。

 あえて「軽く」とは言われたが、俺は反発するようにしつこくオッパイを弄くりまわした。

 予想通り綾さんのオッパイからはミルクが間欠的に噴き上がったりしたが、かまわず温かいオッパイを愛撫し続けた。その間彼女の下半身には、わざと触らなかった。

 「あん、もうそろそろ下にも来て」。

 「だって、『オッパイを丁寧に愛撫しろ』って言ったじゃない」。

 「もう、意地悪なんだからー。それだったらこちから攻めちゃうわよ」。

 綾さんは、手を俺の愚息に伸ばして、太さを確かめるように握ってきた。

 「これくらいなら大丈夫かしら?そろそろ着けてみる?」。

 彼女は、枕元のゴムを手に取る。

 「簡単に着け方、言っとくね。この真ん中の出っ張ってるところを軽く捻るか、指でつぶすようにして被せるの」。

 彼女が、白魚のような手で愚息にコンドームを被せてくれた。

 「ほら、こうすると、先っぽに空気が入らないでしょ」。

 初めてゴムを被った一物を見下ろすと、テカッていて少し妙な感じだった。

 「さあ、来て」。

 俺が戸惑って、ブツが萎えないうちに、ことを運ぼうとしてくれたのだろう。このときの綾さんは積極的だった。

 俺も、スベスベの土手下に咲いた花弁を見せ付けられては、たまらなかった。

 亀裂にゴムを被った突端を何度かなすり付け、ズブリとめり込ませて行った。

 さっきの焦らしのせいで、たっぷりと潤っていた綾さんの中は、何時もながらに気持ちよかった。

 ゴムの膜があるはずなのに、まるで直にぬかるみの中を掻き分けているようだった。

 そして、これも何時ものように、強烈な締め付けが襲ってきた。

 すぐさま腰を使い、巨乳美女の体内を味わう。

 最初装着したときの、コンドームの違和感は、もう感じられなかった。

 それより彼女の襞の絡みつきが遥かに勝っていた。

 突き上げるたびに、綾さんは美しい顔を歪め、お返しとばかりに俺の分身を攻めた立てきた。

 「あっ、あー、いいわ」。

 「おっ、俺も」。

 このままじゃ直ぐに終わちまう。そう思い、少し体位を変えてみることにした。

 布団に背中をつけるように倒れこみ、それと同時に腕を引いて綾さんの上体を引き上げた。

 俺が脚を伸ばすと、彼女も心得たように、つながったまま跨ってきた。

 下から見上げるオッパイは、相変わらずデカい。

 そのオッパイに両手を伸ばして、ギュッと絞り上げる。

 白い飛沫が勢い良く飛び散り、次の瞬間に股間の接合部が鈍く引き締められる。

 また母乳を搾ると、彼女は激しく腰を上下させる。

 母乳の飛沫と締め付けの容赦のない攻撃に、俺も限界が近づいてきた。

 こっちからも腰を突き上げ、彼女の蜜壷を抉る。

 「あー、凄くいいー」。

 「こっちだってー」。

 「あっ、あーん、イッちゃう」。

 綾さんの股間からは、まるでオシッコを漏らしているように、滑りの強い液体が迸っていた。

 「あっ、あっ、ああーーん」。

 その声とともに、綾さんが倒れこんできた。

 俺も同時にドロドロのエキスを発射させていた。



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